擬似筋電信号発生器の構築と筋電義手へのESD試験評価

摘要

本研究では，筋電義手の電磁雑音に対するイミュニティ試験法の確立を目指し，擬似筋電信号発生器を開発した．筋電義手を制御するための筋電信号を擬似的に発生させた結果，実信号と高い相関を有し，義手を想定通りに動かせたことにより，その有用性を確認した．さらに，擬似筋電信号発生器と生体等価ファントムを組み合わせた筋電義手システムに対するイミュニティ試験系を提案した．生体等価ファントム内部に埋め込まれた電極に印加された擬似筋電信号を筋電電極によって取得したところ，義手が想定通り動くことを確認し，実際にESDイミュニティ試験を行い人体を用いた試験結果と本提案試験系の試験結果を比較することで，本提案試験系がイミュニティ試験に適用可能であることを示した．