うつ病·躁うつ病におけるnear-infrared spectroscopyデータの時空間特性を活用した機械的鑑別補助法の作成（2）

摘要

目的：本研究では複数の機械学習を用い，うつ病と躁うつ病を対象とした新たな機械的鑑別補助法を作成する．方法：うつ病患者38名と躁うつ病患者22名が参加した．参加者に光トポグラフィー検査が課せられた．52チャンネルのNear-infrared spectroscopy機器（ETG-400；日立メディコ社製）を用い，検査中の前頭葉と側頭葉における酸化ヘモグロビン濃度変化量と脱酸化ヘモグロビン濃度変化量が測定された．臨床診断と機械学習による診断（機械診断）の正答率を算出した．結果：4つの分類器において85以上の正答率が示された．いずれも機械学習の種類は決定木であった．感度はうつ病群90程度，躁うつ病群80程度であった．光トポグラフィー検査における診断と臨床診断の感度はうつ病群52.6，躁うつ病群59.1であった．結論：決定木を用いた高精度な機械的鑑別補助法が作成された．