HORNETにおける可変長パケットを考慮したメディアアクセス制御方式

摘要

本論文では，HORNET（Hybrid Optoelectronic Ring NETwork）における平均パケット遅延特性及びスループット特性を向上させるため，あるしきい値より長いパケット長のパケットを送信する際，ノードがあらかじめ予約用のサブキャリヤ周波数を用いて予約サブキャリヤ信号を全ノードに対して送信することにより，パケット送信に用いる波長の予約を行う波長アクセス制御方式を提案する．提案方式では，しきい値以下のパケット長のパケットを短パケット，しきい値より長いパケット長のパケットを長パケットとし，短パケットはキャリヤ信号を検出した後に波長が空いていれば送信し，長パケットは波長予約を行った後に送信する．提案方式は波長予約を行った後に長パケットの送信を行うことにより，同一の長パケットの再送回数を減少させてHead－of－Line（HoL）ブロッキングの起こる回数を低減することができるため，全パケットの平均パケット遅延時間特性及びスループット特性を向上することが可能となる．提案方式の平均パケット遅延特性及びスループット特性の比較を計算機シミュレーションにより行った結果，従来方式と比較して平均パケット遅延特性及びスループット特性が向上でき，提案方式の有効性が示される．