再発時に骨髄形態異常とdel（9）（q 22 q32）を認めた急性骨髄性白血病の1例

摘要

急性骨髄性白血病（AMDで形態異常を伴う症例はtri－linage AMLとして知られているが骨髄異形成症候群との境界が暖味な疾患群である．また，化学療法の進歩により，悪性腫瘍の長期生存例が増加するようになり頻度は低いが治療関連白血病（TRL）が一つの疾患群として認識されており，5番，7番および11番染色体の異常を伴うことが多いと報告されている.われわれはde novoで発症し再発時にdel（9）を認めた症例を経験し， del（9）が白血病の進展あるいは二次性白血病の発症に関与していることが示唆される興味深い症例と考えられたので報告する．