適応的論理型ネットワークトモグラフィのための発見的観測パス構築手法

摘要

論理型ネットワークトモグラフィは，エンド-エンド間で得られた観測情報からネットワーク内部で発生している故障ノードを同定するための手法である，本稿では，故障の疑いのあるノードの位置に応じて観測ノード間で逐次的に観測パスを設定する適応的論理型ネットワークトモグラフィについて検討する．適応的論理型ネットワークトモグラフィにおける既存の観測パス設定手法として，固定的に配置された観測ノード間の全パスの中から適切な観測パスを選択する手法が提案されている．本手法では，2つの観測ノードが固定的に配置されている場合についてのみ検討しており，また，大規模なネットワークに適用する場合，全パスの列挙に多くの時間を要するという問題がある．本稿では，2つ以上の観測ノードを利用可能な場合において，故障ノード推定の途中経過から発見的に観測パスを構築する手法を提案する．