粒子線－次世代がん治療への期待－日本が誇る粒子線がん治療装置の実用化技術：各社の取り組み－三菱電機

摘要

粒子線治療は外科治療のような機能欠損がなく、化学治療のような副作用が少なく、従来のX線やγ線と比較すると副作用が少ないという極めて優れた治療法といわれている。 陽子線はX線と同様の線種として扱えることからX線治療の知識や経験が利用できる利点がある。 炭素イオン線は装置が大型で高価であるが、X線や陽子線等の低LET (Linear Energy Transfer)線で治療の難しかった腫瘍に有効であるといわれている。三菱電機は独立行政法人放射線医学総合研究所の重粒子線治療装置、兵庫県立粒子線医療センターの陽子線量粒子線併用治療装置、県立静岡がんセンターの陽子線治療装置を手がけてきた。 この度、財団法人脳神経疾患研究所の陽子線治療装置と福井県陽子線がん治療施設（仮称）の基本設計を受注し、粒子線治療の普及に大いに貢献できるものと考えている。