Catalogue システムにおけるグラフの重要度表現のためのアクセス数保存·提供手法

摘要

インターネット上の膨大な数のコンテンツの中でコンテンツをたどるために，コンテンツ間の関係をグラフ構造で記述した Catalogue システムが開発されている．Catalogue システムは，システム内のグラフ情報を組み合わせることで，あるコンテンツと関係のあるコンテンツを網羅的に知ることが可能である一方，グラフの重要度を扱う機能を持たないため，全てのグラフは同等に表示されてしまう．本手法は Catalogue システムを用いるアプリケーションがグラフの重要度をアクセス数に基づいて判断するための方式である．具体的には，まず利用者がたどった一連のコンテンツ群に対するアクセスログをグラフ情報として保存する．そして，新たな利用者がそれら一連のコンテンツ群のいずれかを参照する際に，次にたどりうるコンテンツに対する過去のアクセス数を Catalogue システムが保持するグラフ情報と組み合わせて提示する．本稿では Catalogue システムにアクセス数を保存·提供する機能を実装し，その性能を計測した．