Internet of Things(IoT)データは、IoTデバイスの設置位置と密接な関係があるため、位置そのものを指定してデータを収集する位置ベースフォワーディングを利用することが望ましい。そこで、我々はこれまでにNDN(Named Data Networking)を下位ネットワークとする位置ベースフォワーディング手法を提案した。ただし、NDNを用いる場合、ユーザの目的位置を暗号化せずに要求を行うため、従来の提案手法では複数の位置に対して同時に要求を行うことで目的位置を隠蔽し、また、要求時にマルチキャストを用いることで送信パケット数を小さく抑えることを可能とする。しかし、この手法にはマルチキャストエリアが小さい場合に目的位置を推測されうるなどの課題があった。本稿では、ユーザのプライバシー情報考保護する位置匿名性と、マルチキャストエリアの評価指標となる位置多様性をそれぞれk-匿名性とl-多様性を用いて明確に定義する。さらに、目的位置を保護するマルチキャストエリア生成方法の設計指針を議論した後、発見的マルチキャストエリア生成アルゴリズムを提案する。
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