金属導体を近接配置することによる60°ビームアンテナの水平面内指向性制御

摘要

IMT-2000方式では，水平面内ビーム幅はサービスエリアであるセクタ分割角より狭い方が加入者容量は増大することが知られている．すでに建設されている基地局用アンテナには，セクタ分割角と水平面内ビーム幅は同じアンテナが使われているため，加入者容量を上げるためにはアンテナの交換が必須となる．しかし，アンテナの交換にはサービスの中断が伴うとともに，経済的にも問題となる．これらの問題を解決するために，著者らは既存のアンテナの近傍に細い金属導体を配置することにより，水平面内指向性を制御する手法を提案している．本報告では，6セクタ用の60°ビームアンテナに金属導体を近接配置したときの金属導体が水平面内指向性に与える影響についてモーメント法を用いた解析により明らかにする．