有機金属気相成長法により,11{top}-00方向に3°傾斜したAlN(0001)基板上に,分子層(ML)レベルで薄いGaN/AlN量子井戸(QW)構造を作製した.作製後の表面観察からバンチンダしたMLステップ(マクロステップ)の形成が確認された.QWからの発光スぺクトルは,低温で5.5 eVと5.0 eVのダブルピークで構成されていた.これまでの実験および理論計算の報告を踏まえ,前者を原子レベルで平坦なテラス上の1 ML GaN QW,後者をマクロステップ端に形成された2 ML GaN QWからの発光であると同定した.室温ではステップ端QWからの発光が支配的となった.ステップ端QWからの発光の低温·室温強度比は30程度であり,高い内部量子効率が示唆された.時間分解フォトルミネッセンス測定により,室温における非輻射再結合の抑制が示唆され,それが内部量子効率向上の要因であることがわかった.
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