発展途上国などでの情報格差解消を目指し,短期間で経済性よくインターネットのアクセス環境を整備できる広域ブロードバンドワイヤレスネットワークの研究が進められている.同ネットワークへの適用を前提としたFull-Flying S-CSMA/v-MCA(Full-Flying Synchronous Carrier Sense Multiple Access with Variable Multiple Collision Avoidance)方式は,OBS(out-of-band signaling)導入により,伝送媒体の利用効率を極限まで高めることができる.ところで,近年VbIPやストリーミングなどのリアルタイム系のサービスが急速に普及しており,これに対応するにはQoS(Quality of Service)制御の導入が必須である.しかし,対象としているPTMP(Point to Multi-Point)型のアクセスネットワークへのQoS制御の適用は未踏のようである.そこでイーサネットとの整合性から確率p(ネットワークトラフィックに応じて可変)で制御するp-persistent方式を用いたDiffServ型のQoS制御を採用したFull-Flying p-persistent方式の提案を行うとともに,静的,動的シミュレーション環境下にて評価を行い,基本性能を確認したので報告する.
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