Cooperative Jammingを用いた主通信路に雑音のあるWiretap Channel IIにおける暗号通信について

摘要

双方向通信において干渉は伝送レートを下げる要因となるが，正規のユーザが協力して盗聴者に対して意図的に干渉（協同ジャミング）を起こすことで安全な通信を可能とする干渉は盗聴者の位置によって変化するため，部分的に回避される可能性がある．本研究では，盗聴者に干渉を一部回避されてしまう状況を考慮した通信モデルを提案する．また，提案モデルにおける伝送レートと盗聴者の盗聴能力のトレードオフについて示す．さらに本研究はPierrotとBlochの暗号通信モデルの拡張となっている．