電子情報通信システムへの「個人情報保護に関する法律」の影響

摘要

各個人の生年月日，住居，信条，趣味，し好などの個別のデータについて，これらのデータの関連する個人をデータ主体といえば，データ主体のデータについての利益は，ネットワークの爆発的な発展に伴って新たな局面を迎えているということができる．そのような状況の下，度重なる個人情報流出事件，また，EUにおけるデータ保護の指令，そして，それに対応する各国の動きなどの見地から，具体的な個人データ保護の法体系の整備が要求され，う余曲折を経て，「個人情報保護に関する法律」（以下，簡潔に個人情報保護法という）が，平成15年5月に成立した．また，関連する法律としては，「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案」「独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案」なども同時期に成立している．