近年,MPEG over IPが盛んに行なわれるようになってきた。 MPEG-2システム規格では,送受信装置間で同期してメディアの符号化複号動作ができるように,クロック情報を伝送している.しかしIP網のような伝送遅延の大きな伝送路を考慮していないため,MPEG-2システム規格に示されるクロック再生方法では,安定したシステムクロック再生を行なえない状況が発生する.本報告では,IP網のような伝送遅延時間の大きな状況においても使用可能なクロック再生方法を提案する.伝送遅延の小さいクロック情報のみを選択使用することで再生周波数の精度を高くすると共に,一時的な伝送揺らぎに左右されない許容範囲を持たせた周波数制御を行なうことで安定したクロック再生を実現する.
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