縦型高分解能RBS分析装置

摘要

RBS (Rutherford Backscattering Spectrometry，ラザフォード後方散乱分析法)は，表面からの深さ数μm程度の領域の元素組成分布や結晶性分布を，深さ分解能10nm程度，定量精度数程度で分析できる手法として広く知られている。しかし，半導体薄膜や磁性体薄膜などの極薄膜分野においては技術革新はめざましく，いっそうの薄膜化，多層膜化が進められており，その膜厚はサブナノメートルレベルにまで到達している。 そして，深さ方向の組成や結晶性および膜厚が性能に大きな影響を与えるため，これらをサブナノメートルレベルで正確に分析する技術が求められている。