琉球諸島における地盤工学問題とその対策法

摘要

本編では，沖縄県における土木構造物の基礎工に関連して，現状およ適用例と課題を紹介した。今後の課題を含めて得られた結論は下記のとおりである。 沖縄県における主な構造物を設計する際に，主として泥岩·砂岩·凝灰岩などから構成されている島尻層群は，土質的な考え方に基づいて評価されてきているが，岩盤工学的な立場から軟岩として分類し，その工学的な性質をどのように評価すべきかを示した。 また，日本で軟岩用に開発され，最近ISRMでも指針化された「針貫入試験法」によって，建設現場で島尻層群の力学的性質を把握することが可能であることを示した。