浄化槽における温室効果ガス排出削減の取絤み

摘要

浄化槽の製造段階およびブロワーの使用段階における温室効果ガス削減の取組みを，20 数年にわたって実施してきた。 その結果，①戸建住宅用浄化槽（5人槽）を対象として，製 造時期の違いによって5種類の浄化槽について製造段階での二酸化炭素（CO_2）排出量を比 較した結果，1984年に製造された浄化槽のCO_2排出量を基準にすると，新しい処理技術の 開発による浄化槽の小容量化，成形・組立方法の改善（光熱エネルギーの削減），設計の適 正化などによって，2006年に製造された浄化槽ではCO_2排出量比率は45％になり，CO_2排 出量は55％削減された，②戸建住宅用に使用されてきた吐出風量が異なる4種類のブロワ ーについて使用段階でのCO_2排出量を比較した結果，1984年に製造されたブロワーのCO_2 排出量を基準にすると，駆動方式の変更，形状，材質などの改善によって，2006年に製造 されたブロワーのCO_2排出量比率は28~52％となり，CO_2排出量は約50~70％削減された。