ランダムNoCのためのコンフィギャラブルスイッチ機構

摘要

スモールワールド性の提唱によって、規則的なネットワークトポロジにランダム性を追加することでノード間通信遅延を削減できることが広く知られている。しかし、ランダムなリンクを生成するチップの実践的な機構は未だ提案されていない。そこで本論文では、このネットワークの特性をネットワークオンチップ（NoC）に応用した。具体的手法として、ランダムショートカットリンクを生成するためのコンフィギャラブルなスイッチ機構を、規則的なトポロジである4×4Meshトポロジを持つネットワークに追加した。結果的に、ベースモデルの4×4MeshトポロジをもつNoCに対して、面積のオーバヘッドは25.6％i、電力のオーバーヘッドは22.8％、1bitあたりの転送エネルギーのオーバヘッドは2.0％でコンフィギャラブルスイッチを導入することができた。