車載単眼カメラを用いた走行環境の直線構造の三次元位置推定

摘要

本稿は，走行環境の電柱や建物などの直線構造の三次元位置を，車載した単眼カメラで撮影した動画像から構造物の一般的な知識に基づく最適化により推定する手法について述べる。 提案手法では，複数の画像から検出した直線エッジの再投影誤差最小化に基づき直線構造の三次元位置を推定する．車両前方に向けたカメラでは周辺の直線構造の視差を大きくすることが困難な場合が多く，直線の位置の推定精度が低下してしまう問題を解決するために，道路周辺物体の知識に基づく拘束条件を加えることで精度を向上させる．実験では，実環境において撮影した動画像から提案手法を用いて直線構造の三次元位置を推定し，高精度に測量した参照データとの比較によって精度評価を行い，本手法の有効性を確認した．