楕円ペアリング暗号のための4次拡大体における演算の効率化に関する考察

摘要

楕円ペアリング暗号に用いられるBLS（Boneh-Lynn-Shacham）曲線では，埋め込み次数が24であり，F_(p~(24)) を構成する上でベースとなる4次部分体F_(p~4)の演算を効率よく実行できる必要がある0そこで、本稿では、著者らがすでに提案しているベクトル乗算アルゴリズムCVMA（Cyclic Vector Multiplication Algorithm）を見直し，2次拡大体F_(p~2)，4次拡大体F_(p~4)における乗算，2乗算を改良し，Karatsuba法との比較を行う．