粒子線－次世代がん治療への期待－日本が誇る粒子線がん治療装置の実用化技術：各社の取り組み－日立製作所

摘要

日立製作所（以下、日立）は、粒子線がん治療装置の開発に、その揺籃期より積極的に取り組んできており、その開発は日立“電力”グループの基幹製品の応用分野として位置付けている。具体的には、①加速器·粒子線移送ライン等は、大型電機部門製品の技術の延長上にある。 ②回転ガントリー等は、大型機械部門製品の技術の延長上にある。 ③陽子およびその派生物である中性子·γ線等の取り扱いは、原子力部門製品の技術の延長上にある。 ④設備が複雑で規模が大きく、プロジェクト取りまとめ力を必要とするとともに、継続的な研究·開発を必要とする。 これは原子力·火力部門製品等の技術の延長上にある。 ⑤また、粒子線がん治療装置は、運用開始後も数十年間にわたり、必要とされる運転·保守·設備改善を顧客と一体となって担っていかねばならず、これは、日立がこれまで営々と培ってきた基幹事業そのものである。 －と位置づけている。