テラへルツ分光部会シンポジウム「テラへルツ科学の最先端V」2018開催報告

摘要

平成30年12月5日(水)から7日(金),千葉県の千葉大学けやき会館で開催された.96名の参加者のもと,テラへルツ科学に関する活発な議論がなされた.本シンポジウムは2006年度よりテラへルツ分光およびその周辺技術に関する交流の場として毎年開催しており,分野の境界を超えた新しい研究が生まれることを目的として,2014年からテラへルツ波関連の他団体と合同で実施している.本年度は,千葉大学分子キラリティー研究センター,応用物理学会テラへルツ電磁波技術研究会,テラへルツテクノロジーフォーラムならびに電子情報通信学会テラへルツ応用システム特別研究専門委員会と合同で4学会と9社の協賛のもと開催した.テラへルツ分光を中心として, イメージング,センシング技術,物質科学,光源技術,テラへルツ通信技術,システム化技術など広い分野の研究を対象とし,各団体が選出した12件の招待講演と,32件の一般講演(口頭?ポスター発表)が行われた.テラへルツ科学の基礎物理の探求,水溶液や生体分子のテラへルツスペクトルの詳細な解析,テラへルツデバイスの高機能化?高性能化,テラへルツ帯で動作する光学素子の開発,センシングやイメージングなどテラへルツ産業化に向けた実例も紹介され実りあるシンポジウムとなった.