高速車両の車体曲げ振動とその制振法

摘要

高速化，地盤振動低減，省エネルギ，低コスト化などの要求により車両の軽量化，構造簡素化が進められてきましたが，それに伴って車体の上下方向の振動が乗り心地の面から問題となるケースが目立つようになっています。 乗り心地に影響がある車体の上下振動は，事体を支える空気ばねの上で車体自身は変形しないで振動する「剛体振動」と，車体が曲げ変形しながら振動する「事体曲げ振動」とに大別できます。 このうち車体曲げ振動は人が敏感に感じる周波数で顕著に生じるため，乗り心地を向上させるにはその低減が重要となります。