熱帯降雨観測衛星（TRMM）搭載雷観測センサ（LIS）の地上検証

摘要

熱帯降雨観測衛星（TRMM）搭載雷観測センサ（LIS）の地上検証を，Lightning Detection and Ranging（LDAR）及びNational Lightning Detection Network（NLDN）との比較を通じて行った．LISは，雷雲の光学的厚みのため，雷雲上部での放電活動を伴う雷放電を記録する傾向にある．そのため，LISは，雷放電初期過程よりむしろ放電後半を検知する傾向にあり，LDARによる放電開始時間に比べて平均0．35秒の後以降を記録している．また，LISの位置標定精度は，雲放電に対しては平均4．3km，対地放電に対しては平均12．2kmであることが，事例解析により示されている．