Stiff－man症候群

摘要

1956年にMoerschとWoltmanは，緩徐に進行する変動する筋強剛と筋強縮を示す14例の患者をstiff－man症候群という名のもとに報告した．本症は最近ではstiff－person症候群と呼ばれることもある．男女の頻度はほぼ同じである．本症は全身，とくに下肢体幹の持続性の筋強剛と，有痛性の発作性の筋強縮で特徴づけられる．はじめ患者は体幹筋（とくに胸部および腰部の傍脊柱筋）が硬くこわばることを自覚するが，次第に筋強剛，筋強縮が明らかになり，症状は数カ月から1年以上かかって体幹から下肢，次いで上肢に広がり，緩徐に進行する．