pDNAの折りたたみ制御が拓く高分子ミセル型 遺伝子デリバリーシステム

摘要

体の恒常性は，タンパクの発現レベルの絶妙なパランスによって保たれている.このバランスの乱れ が疾患の原因となることから，タンパクをクスリと して用いることは極めて至当な治療法である.はじ めにタンパクの直接投与が考えられるが，局所に長 時間留めておくことは難しく，また大量に調製することはコストの面からも難しい.一方，DNAを送 り届け，標的細胞で転写?翻訳を経てタンパクを発 現させれば，そのDNAが核に存在する限りタンパ クが持続的に生産され，上記の問題が解決される.