薄板重ねすみ肉のレーザ·アークハイブリッド溶接の検討

摘要

レーザ溶接はその高密度エネルギーによって高速度での溶接施工が可能であり，アーク溶接は耐ギャップ性や狙い位置の裕度などの観点から有効な施工法である．レーザ·アークハイブリッド溶接法は，それらの特長を併せ持っており，様々な検討事例が報告されている．マグ溶接やティグ溶接との併用によって，高速度の溶接条件下で耐ギャップ性の向上を検討したものや，また，レーザがティグ溶接のアークの指向性を強くすることで溶接ピードの形状を安定化させることができるなどハイブリッドならではの効果もある．近年，そこから更にレーザとGMAWの間にコールドワイヤを供給することによって溶着量を増やし，溶接の高速化を行っている施工法や，GMAWではなくホットワイヤを用いてレーザ·アークハイブリッド溶接より低入熱化を図っている施工法も検討されている．