Jigsaw readingを活用した英語口頭サマリーの試み

摘要

英文を読んで口頭で要約する技術は，英語を利用してコミュニケーションをする職種であれば，研究·ビジネスを問わず重要である．研究者の卵である学部生や大学院生はこのような活動が苦手である．本稿では理工系の学生向けに英語プレゼンテーション講義中に行ったJigsaw Readingを活用した英語口頭サマリーについて報告する．実際には英語文献を読んでレポートさせるのが望ましいが，英語を話すのが苦手な学習者にはハードルが高いこと，本の内容を理解しているかどうかの確認が困難なことが予想されたため，今回は種々の英語読解教材から学生が興味を持ちそうなものを選択し，学生自身に自分で読むものを選択させた．また，30ページ前後の多読本を利用して口頭サマリー活動も行った．初めての実践であったが，学生は気後れすることなく取り組み，お互いによいところを学び合っていた．活動自体も楽しんでいたようである．質的な側面からの改善はこれからの検討課題である．