脳深部光刺激用LEDプローブの実現に向けた針型構造の作製

摘要

神経生理学分野では，光を照射し特定の神経細胞を活性化させることで神経活動メカニズムの解明に向けた研究が行われている．深さの異なる神経細胞間の関係性を調べるために多点での選択的な光刺激を実現する必要があるため，本研究では皮質の層間を異なる深さ領域に対して多点で光照射可能な生体刺入型青色マイクロLEDプローブの作製を行った．針型構造の形成にはボッシュプロセスを採用したSiエッチングを行うことで複雑な形状を持っデバイスの作製を可能とした．作製したマイクロLEDは光受容タンパク質が細胞を活性化させるのに十分な光強度を示した．本結果は動物実験に新たな可能性をもたらすマイクロLEDプローブの作製手法を示すものであり，設計自由度の高いマイクロLEDプローブの実現が示唆された．