遠隔地間コミュニケーションのための手振り·描線統合指示手法の提案

摘要

現行の遠隔作業支援システムにおける指示アノテーションの主流は，マウス等を使ったGUI操作による描線や記号であり，これらは簡易で自由度の高い指示手法として広く利用されている.一方で，指示者の身振りや手振りを高い再現性で作業現場に提供する研究例があり，人間が慣れ親しんできたその指示形態によってユーザー間のアウェアネスを共有する試みがなされている.本研究ではこれらの指示手法を統合し，各手法が持つ利点を取り込むことでより汎用性の高い指示形態を提案する.また本提案に伴い，開発したプロトタイプシステムの評価実験を行った結果，統合前の指示手法それぞれの持つ適性が作業内容に反映され，高い作業効率性を保持した分かりやすい指示手法であることが示された.