水道における水源流域保全の取り組み（米国）

摘要

近年認識されてきている飲料水のよる公衆衛生への脅威は、その清潔さについての自己満足を揺るがしている。 我々が100年にわたって頼ってきた浄水処理は、クリプトスポリジウム等に対しては不確実なものと思われる。 消毒副生成物として知られる発ガン性が疑われる物質への懸念も高まってきており、また、このような物質は浄水処理により除去されるどころか、むしろ処理そのものにより生じているのである。 こうした現実を前に、飲料水媒介性の伝染病を防ぐために、飲料水給水の水質を水源において保全するという19世紀の選択が、再び注目されてきており、水源水質保全は、今や安全飲料水法の主要な目的となってきている。