レクテナ素子として使用するスリット入り円形マイクロストリップアンテナに関する考察

摘要

太陽発電衛星（以下，SPSと略記）に代表されるマイクロ波無線電力伝送システムにおいては，受電アンテナ（または，レクテナと呼ぶ）素子として円形マイクロストリップアンテナ（以下，CMSAと略記）が用いられている．CMSAは高次の共振周波数が基本共振周波数の整数倍にならないことから，整流回路で発生する高調波成分の再放射を抑圧する特性を有している.　 しかしながら，高次モードによる共振の帯域幅が広いこと，その共振周波数が高調波周波数に近いことから，高調波周波数での再放射を完全に抑圧できない．