誠灸施術とフェイシャルスキンケア併用による顔の自己満足度の効果

摘要

【目的】エステティックサロンでは、フェイシャルケアと顔面部を中心とした鍼灸施術併用?単独施術が行われている。我々は、エステティックサロンで行われているフェイシャルスキンケアと鍼灸併用施術が鍼灸単独施術より自己満足度が高いと報告した。しかしフェイシャルスキンケア単独施術との比較を行っていない。我々は、フェイシャル スキンケアと鍼灸併用施術、鍼灸単独施術、フェイシャルスキンケア単独施術の自己満足度を比較した。【方法】対象は、本調査に同意したフェイシャルケアの施術受療者42名、年齢46.0歳 （標準偏差:7.3）とした。本研究は、森ノ宮医療大学の倫理審査会承認後に行った。各群は、鍼灸を行う群（鍼灸群）14名、フェイシャルスキンケアを行う群（エステティック群）14名、鍼灸施術とフェイシャルスキンケアを行う群（併用群）14名とした。フェ イシャルスキンケアは、フェイシャルパックなどのケア（30分）をエステティシャンが行った。鍼灸施術は、顔面部を中心とした鍼灸施術（約30分）を鍼灸師が行った。評価 は、著者らが作成した顏検査票（facial check sheet FCS）を用いた。FCSの配点は、順序尺度「1. 全く気にならないー5.かなり気になる」の5段階とし、鏡を見ながら自己で施術前（Pre）?後（Post）で行った。解析は、鍼灸群、エステティック群、併用群 に対してFCS点の経過の間を混合モデルによる三元配置分散分析で行った。各群の施術前後はWelch検定した。【結果】鍼灸群は、FCS点が鍼灸施術後に改善した。エステティック群は、FCS点がフェイシャルスキンケア後に改善した。併用群は、FCS点が鍼灸施術とフェイシャルスキンケア後に改善した。3群の施術前後の間に交互作用を示した。【結論】顔を中心としたスキンケアでは、併用群、エステ群、鍼灸群の順で自己満足度が高かった。