提示画角（画面の大きさ）と視線の関係についての分析

摘要

4Kテレビの普及が本格的になり，8Kの実用化も進んでいる．これらのテレビは画素構造が小さく，より近距離から観察してもその粗さが気にならない．標準的な観察距離は4Kで画面の高さの1.5倍，8Kでは0.75倍とされ，視聴者は近距離から広視野の画像を楽しむことができる．しかし，家庭におけるテレビの観視条件を調査した研究ではNTSCテレビに対して，視聴位置はテレビの右側に約37，左側に約60を占め，視距離は5倍から10倍とかなり広い範囲に分布していると報告されている．同じ画像を画角（画面の大きさ）と視聴位置を変化させて視聴させたときに、注視位置が変化するかどうかを明らかにすることを目的として実験を行った．実験結果では画角を変化させることで注視位置が異なる傾向が示唆された．