電圧不平衡について〔2〕電圧不平衡への対策例

摘要

配電線の電圧不平衡は，一般的には柱上変圧器や高圧需要家構内の単相負荷の接続相の片寄りによって発生する。また，近年太陽光発電システム（PV： Photovoltaic generation system)の普及が急速に進んでおり，住宅用PVが配電線に単相で接続されるため，出力が増加すると配電線の電圧不平衡を拡大することが懸念される。電圧不平衡による影響としては，三相誘導電動機の発熱などが挙げられる。本稿では，電圧不平衡への対策として，需要家における一般的な対策を述べるとともに，筆者らが開発した単相の進相コンデンサ（SC：Static Capacitor)を用いた電圧不平衡抑制手法，ならびにこの手法を活用した電圧不平衡抑制装置を紹介する。