IPネットワークのブロードバンド化や符号化技術の進展に伴い,高品質な映像配信サービスを提供できる環境が整ってきた,映像配信サービスを快適な品質で提供すためには,ユーザが体感する品質(QoE:Quality of Experience)に基づいたサービス設計·管理が重要となる.本論文では,HDTV解像度の映像配信サービスに対するQof評価法を構築するため,オーディオ及び映像の個別メディア品質評価値から,これらを統合したマルチメディア(オーディオビジュアル)品質を推定する計算モデルを提案する.まず,提案モデルの入力となる個別メディア品質を評価する方法について検討した.その結果,マルチメTィア信号を用いて個別メディア品質を評価する際には,個別メディア間に相互作用が存在するため,評価者には各メディアを単独に提示·評価する必要があることが分かった.次に,個別メディア品質とマルチメディア品質の対応関係を回帰分析により導出し,品質推定モデルを構築した.更に,提案モデルを実映像配信システム未知コンテンツを用いた品質推定に適用し,マルチメディア品質が高精度に推定できることを検証した.
展开▼