低損失フォトニック結晶ファイバ

摘要

フォトニック結晶ファイバは、光ファイバの中心部付近に多数の空孔を設け、全反射もしくはブラッグ反射を用いて中心部に光を強く閉じこめて伝搬させるため、現在広く使われている石英系光ファイバにはない特徴を有している。しかし、ファイバの長芋に空孔を高精度に形成する必要があるため、従来の石英系シングルモードファイバと比べて製造が難しく、その損失の低減について様々な検討が行われてきた。 特に屈折率導波型のフォトニック結晶ファイバでは光損失が、当初の240 dB/kmから0.37dB/kmまで低減され、光デバイス、さらに伝送媒体として使用される道が大きく開かれた。 本報告では、この屈折率導波型を中心に、フォトニック結晶フナイバの製造法、その損失の要因、また光損失の低減について検討した結果を述べる。