IEC 61508で定められた安全度水準(SIL:Safety Integrity Level)は,低頻度作動要求モードで運用された場合,安全関連系(SRS:Safety-Related System)のプルーフテスト間平均作動要求時機能失敗確率(PFD:Probability of Failure on Demand)より与えられる。 本報告では,IEC 61508 Part 6 Annex Bの仮定に従い,共通原因故障かつ自己診断機能がないSRSのPFDの計算式を,プルーフテスト直後の修復時間が無視できる場合と無視できない場合についてそれぞれ導出した。それらは平均ダウンタイム(MDT:Mean Down Time)の概念を用いず,故障率と修復率だけから計算するという,非常に簡単かつ実用的な形になっている。 さらに,2つの場合の比較により,それらの間の差はほとんど無視できること,したがって実用上はより簡単な前者を用いてよいことが示された。
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