急性期脳梗塞のMRI拡散強調画像所見

摘要

69歳，男．10年前より高血圧と高尿酸血症で当院通院中であった．1年前にめまいを主訴に入院し，頭部CTで大脳深部白質にびまん性低吸収域を与していた1999年1月23日の軌突然右足の脱力が出現し，症候が持続したため1月24日に当科を受診した．神経学的所見では右下肢遠位優位の単麻痺を呈した．同日の頭部CTは前回と同様で新たな病変は明らかでなかった（Fig．la）．1月25日に頭部MRIを施行し，T2，FLAIR画像では白質病変に加え左放線冠に微小な梗塞巣を認め（Fig．1b，c），拡散強調画像では，左放線冠のみ描出され，今回の責任病巣と確認できた（Fig．Id）．