MRIを用いたリウマチ患者におけるパンヌスと 下顎頭の骨髄信号異常との関係

摘要

関節リウマチ（RA)は，高齢者だけでなく，比較的若 い年齢からも発症する自己免疫疾患である.RA患者に おける関節の骨破壊は，疾患の発症後2?3年以内に起 こり，急速に進行する。それゆえ，RAの早期発見は， この疾患を有する患者にとって非常に重要である。RAは主に関節における滑膜の炎症を特徴とする。それ によって，パンヌス形成につながり，骨および軟骨破壊を 引き起こし，慢性疼痛，機能喪失，および身体障害になる5。 また，RA発症の平均年齢は40歳で，女性と男性の比率は3:1である6。顎関節（TMJ)におけるRAの発生率 は5から86の範囲といわれている。 TMJにおける RAは，他の関節病変と同時に起こるか，その以降に起こ るかといわれている。