生体の神経細胞のダイナミクスをモデル化したものとして,Hodgkin-Huxleyモデルなど様々なタイプのニューロンモデルが提案され今日まで世界中で研究が行われてきた.これらのニューロンモデルは生体においても観測されているスパイク発振やバーストダイナミクス等共通の特性を再現している.一般的に多変数常微分方程式によって記述され,非線形性をもつ.よって,個々のモデルについてシミュレーションと分岐理論において研究が進められてきた.我々はこれらのモデルのダイナミクスを,アクティブエリアの配置されたポテンシャル中における擬似粒子の運動として説明し,これによってモデルに依らない統一的な議論が可能であることを示してきた.そこで本報告では振動子の相互結合系にこの概念を適用しその動的解析を行うために,もっとも単純な振動子であるvan der Polモデルを用いた.
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