心血管再生療法は有効か?

摘要

血管内皮系前駆細胞が末梢血や骨髄造血系幹細胞中に存在するとの画期的な発見以降,この細胞分画を用いた血管再生臨床研究が新世紀とともにスタートした.内科的·外科的オプションのない重症の末梢血管閉塞症患者の下肢骨格筋への骨髄単核球移植の有効性が本邦から発表されたのちに,慢性虚血性心臓病(心筋内移植),急性心筋梗塞(経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention : PCI)後の冠動脈内投与)への投与が世界中で開始された.