私達は,近年注目を集めるInternet of Things(IoT)の中で,ヒトが遠隔から制御を行うIoTデバイスを用いたサービスを対象として,ネットワークのあるべきアーキテクチャおよび持つべき要素機能の検討を行っている.現在,Webサービスでは,プロキシやキャッシュなどの中間機能を設置することで,ユーザ体感品質を向上している.遠隔制御を行うIoTサービスは,まだ成熱しておらず,Webサービスのようなミドルエンティティの検討はあまりなされていない.そこで私達は,ネットワーク内に中間機能を配置することで,遠隔制御を行った場合にユーザ体感品質に影響があるかどうかを検証した.検証の結果,サーバやクライアントが持つ転送の仕組みを具備した中間機能をネットワーク内に配置した方式は,エンドツーエンドでアプリケーションが繋がり通信をした場合に比べて,ユーザ体感品質を向上する効果があることが示された.また,サーバやクライアントなどの終端点の処理負荷低減やメモリ使用量の節約への効果も示唆した.
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