新摩擦接合技術によるアルミニウム合金角型継手の製造

摘要

接合する両金属部材の間に摩擦用中間材を配し公転運動することにより接合面に摩擦熱を発生させ，瞬時に中間材を抜き取った後，アプセット圧力を加えることで接合面を圧接するという新しい方法を考案し，A6063アルミニウム合金の角型継手を作製した．さらに最適摩擦接合技術の追求のため熱弾塑性応力解析を行い，良質継手の製造のための知見を得た．（1）現行摩擦圧接法では困難な角型継手を製造し継手効率（引張強度）90％を得た．（2）接合界面の盛り上がり高さ（overhang height）と継手効率の間には相関がみられ，ある盛り上がり高さ以上で継手効率90％となる．（3）熱弾塑性数値解析の結果，角材のコーナ部は中心部に比べ温度が低く，変形抵抗が高くなり接合部材同士の塑性変形が起こりにくくなる傾向があることがわかった．