レーザによる超音波発生とその制御

摘要

レーザによる超音波の発生法には指向性とモード選択性が低いという問題がある，この問題解決のため，筆者らはレーザビームや干渉縞を弾性表面波の位相速度で走査する位相速度走査法を提案している．この方法はレーザパワー密度が低くても大振幅のSAWを発生でき，試料表面を損傷させないという特長をもつ．またレーザの走査方向に高い指向性をもつ．更に位相速度によって単一モードの弾性波を選択的に発生できる．その結果，弾性波素子材料のSAWの全方位伝搬特性の精密計測やMEMS構造要素の精密な非破壊検査が可能になる．