「FRP50年の歩み」連載にあたって

摘要

最近の日本経済は一部の業種では好況に推移し，民間設備投資の持ち直しや株価の回復等が見られるが，イラク戦争やSARSの影響および長期化するデフレ傾向，不良債権処理，雇用環境の悪化等により個人消費は依然低迷を続け，景気後退が続いている。 当FRP業界も1996年のFRP出荷量479,500トンをピークに2002年には344,500トン（▲28％）と毎年減少が続いている状況である。 これはFRP用途のなかで住宅資材に対する依存率が高い中，住宅着工件数の減少あるいは海外商品の流入，環境への対応などめまぐるしく変化する社会情勢にFRP産業が追随してこれなかったのではなかろうか。