球電極マイクロギャップESDに伴う放電電流分布の測定

摘要

帯電した物体が接近もしくは接触したときESD（静電気放電）が発生する。ESDの電磁ノイズはインパルス性の過渡現象を示し広帯域な電磁ノイズ源になる。電磁雑音は電気·電子素子の直接的な破損や、情報信号の誤処理を誘発し、システム動作の妨げとなる。そこでEMC（電磁両立性）の観点から多くの研究がなされている。しかし、ESDに起因する電磁ノイズの性質と特性については多くのパラメータが関係するため十分に解明されていないのが現状である。このためESDノイズに対する電磁両立性対策を図るにはESD現象と電磁ノイズ特性の関係を解明する必要がある。本研究では電磁波ノイズの放射メカニズムを検討する上で、球電極ESDによる電極表面上の電流波形分布について測定を行った。実験ではシールデットループアンテナを用いて電極表面の電流分布を測定した。さらに、電極対の中心部にて全体電流を測定し電極サイズと振幅特性、過渡時間特性、周波数特性の関係について実験的に検討を行った結果について述べる。