配水管の腐食評価と最適更新計画

摘要

配水システムの目的は、必要に応じた質、量及び圧の水を配ることである。 しかし、システムが古くなると、配水管の腐食や錆びこぶ等により、配水能力は減少してしまう。 既存配水管の更正や布設替には多くの時間と費用が必要なことから、配水管の更新時期の最適化についてエンジニアは常に注目している。 既存の研究としては、ShamirとHoward（1979）が行った破損の予測による配水管の入替計画、Walski（1982）による破損率に注目した配水管の入れ替え基準の検討、DandyとEngelhardt.（2001）による遺伝的アルゴリズムによる計画等がある。 しかし、これらの研究では、埋設管の腐食状態の把握が難しいことから、配水管の更新時期の決定プロセスの殆どを実際のフィールドデータと幾つかの一般的なガイドラインだけで行っている。