卓越した電子物性が理論予測されている Si や Ge などの IV 族元素の二次元結晶を作成することを目指し、Si や Ge と共晶反応を示す Ag を用いて、下地基板から Si や Ge を熱拡散させ、Ag 表面に析出することで、二次元結晶を合成する方法を探究した。具体的には、Si(111)、SiGe(111)、および Ge(111)に形成した Ag の化学構造と表面の安定性を調べるとともに、熱処理による表面平坦化と元素析出について系統的に調べた。450℃ で熱処理した Ag/Ge(111)では、表面に特徴的な三回対称構造が AFM 像より認められ、原子数層の極薄 Ge 膜を極平坦な Ag 上に形成できたことを光電子分光分析により明らかにした。
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