近年、不足する周波数資源の有効活用を目的に、ホワイトスペース利用型のコグニティブ無線システムが注目を集めている。現状では、比較的小さな空き周波数帯に周波数的にまとまった信号を送出する形態であるが、将来コグニティブ技術が十分に成熟した折りには、複数の飛び飛びの周波数を利用して容量を拡大する形態が予想される。ただし、このような形態には非常に多数の解決すべき技術課題が存在する。このような予想に基づき、筆者らは、大容量短距離ホワイトスペース利用型コグニティブ無線の要素技術の土台として、仮想設計システムCOGSIP (COGnitive System of Intelligent Processing)を提案してきた。本稿では、その概要を紹介し、COGSIPを土台として検討してきた幾つかの要素技術を紹介する。その中で、今回は、エネルギー検出の高感度化、狭帯域信号検出、検出容易な初期報知信号、PAPR (Peak-to-Average Power Ratio)抑圧型送信波生成方法について紹介する。
展开▼
